酒と煙とロック37 (イエス/危機)
基本的には大作好きなんですが、池田ではないですよもちろん。なんといっても当家はバリバリの浄土宗ですから。
けど、大作といっても駄作の長いのはイカン。レコード片面(CD半分のことね)がそんな駄作だった日にゃ、もーあなた、2,900円とかの半額を損した気分で落ち込むわけです。といっても定価でCD買った記憶はないですが。
1枚のCDにたった3曲ですが、どれも傑作です。
まずはA面すべてをつくした表題曲「危機」のまあ複雑かつ緻密なことに驚きです。こんな曲をよくもまとめ上げたと思います。後のキングクリムゾンを彷彿とさせるスリリングなオープニングから、最後まで組曲としての展開が見事です。各メンバーのセンスとテクはもちろんですが、やはりプログレの申し子ブラッフォードのリズムは如何ともしがたいです。
B面は2曲。
まずは「同志」のアコースティックギターとシンセをメインとした明るい曲調は、危機を脱した安堵感がえも言われません。
そして狂気の「シベリアン~」。まあ何をかいわんや、ですね。前作「こわれもの」の「ラウンドアバウト」と双璧をなすイエスの代表作です。
これこそスキがないアルバム、名盤です。
イエス/危機 Close to the Edge (1972)
A面
1 危機 (18:41)
(1) 着実な変革8:03
(2) 全体保持13:56
(3) 盛衰16:38
(4) 人の四季
B面
1 同志 (10:09)
(1) 人生の絆2:56
(2) 失墜3:48
(3) 牧師と教師5:47 6:19 9:27
(4) 黙示
2 シベリアン・カートゥル (8:57)
つづく