酒と煙とロック23 (Jタル/逞しい馬)
前作「神秘の森」に続くトラッド三部作第2弾です。
そもそもタル初体験がかなり遅く、20才で「Live Bursting Out」をラジオで聴いて完全KOされたのが始まりでした。しかし私にとって後追いのタルにここまでのめり込むというのは大事件でした。
でこの「逞しい馬」ですが、やはり大半の曲にイアン爺さんのアコースティック・ギターがフィーチャーされています。ただどの曲もアコギが前面に出るのでもなく、かと言ってフルートも抑え気味なので、私としてはトラッドという印象が薄いですね。
出だしの「ねずみ警察(は眠らない)」もアコギのイントロから始まるものの、キーボードを前面に出して今風(当時の)な感じですが、その印象が強いってのもあるかもです。
「ノー・ララバイ」では「神秘の森」の中の「ピブロック組曲」等でも聴かれるマーティン・バレのうねるようなギターによるイントロや、アップテンポに切り替わったサビでの流れるような歌詞など、タルの中でも1、2で好きな曲です(1、2で好きなのが10曲以上あるけど)。
また表題曲の大作「逞しい馬」ではボーカルをピアノ、アコギ、バイオリンと変化するバックに乗せ、サビでのエレキとのコーラスなどドラマティックな名曲です。
例にもれず全篇名曲ですが、ネズミや馬やドラゴンや蛾や鶏など名作生き物どんじゃらほいのアルバムですね。
ジェスロ・タル/逞しい馬 (1978)
A面
1 ねずみ警察 (3:11)
2 荒地 (3:22)
3 ノー・ララバイ (7:55)
4 蛾 (3:24)
5 ジャーニー・マン (3:55)
B面
1 流れ者 (4:17)
2 茶色のはつかねずみ (3:21)
3 逞しい馬 (8:54)
4 風見鶏 (4:02)
つづく