SMOKE on the ROCK

タバコとロックとすけろく

酒と煙とロック15 (Uヒープ/スイート・フリーダム)

70年代前半はまだヘヴィメタという言葉がなかったようです。

 

当時の呼び方として一般的にはハードロックですが、ヘビーロックとも言われていたと思います。ハードとヘビーで何が違うのか、感覚的なものだと思いますが、私としてはハードロックといえばディープ・パープル、ヘビーロックといえばユーライア・ヒープ、という印象です。とにかく重厚という言葉が一番しっくりくるバンドですが、これはケン・ヘンズレーのキーボード・サウンドがもたらす重低音効果が非常に大きいでしょう。 ということで、ユーライア・ヒープの中で一番好きな「スイート・フリーダム」です。

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ヒープといえば悪魔ちっくな路線で知られていましたが、このアルバムでは全体的に明るく開放的な印象を受けます。ヒープのファンからあまり評判が良くないみたいですが、逆に一般のロックやポップファンから歓迎され、そこそこのセールスがありました。ハードロックと言われながら、もともと美しいメロディーやコーラスが魅力的なバンドで、このアルバムでは特にその音楽性が全面的に出ています。

 

特にオープニングの「ドリーマー」は、ロックには珍しくAメロ、Bメロ、サビの構成で、隠れた名作曲家ケン・ヘンズレーの名がクレジットにはないにも関わらず、非常に作曲のセンスが感じられるハード・ポップな一曲です。

また表題曲の「スイート・フリーダム」はメロディーの美しさだけでなく、それほど長い曲ではないのにスケールの大きさを感じさせる名曲です。

とは言ってもヘビーなサウンドは健在で、最後には重厚荘厳な大作「巡礼」で締めくくります。

 

ちなみにB面2曲目「セブン・スターズ」はJTのキャンペーンソングでしょうか。スペルも同じだし、発売時期もかぶるのでかなり疑わしいです(^^)

 

ユーライア・ヒープ/スイート・フリーダム(1973)

A面

1 ドリーマー (3:41)

2 略奪 (4:49)

3 愛の砂漠 (2:47)

4 スイート・フリーダム (6:37)

B面

1 時の狩人 (5:43)

2 セブン・スターズ (3:52)

3 狂気のサーカス (2:44)

4 巡礼 (7:10)

 

つづく