酒と煙とロック39 (Uヒープ・ファースト)
年寄りになるにつれて、どうも大きな音が苦手になってきました。まあ余生を静かに暮らしたいのに、それが許されない生活だからでしょうか。
ということで、大音量といえばグランドファンクかユーライアヒープか、と当時は熱く議論が交わされました(ごく一部で)。とにかくロックと言えば「やかましい音楽」と定義されるものだと信じていた私や周囲の連中は、例えプログレであろうと何であろうと「ロックたるもの、すべからくやかましくあるべし」と決めつけておりました。まあピンクフロイドだけは許すけど、みたいな。
で、ヒープも「対自核」だけがやたら有名ですが、いやいやファーストから中々のモンですよ。
原題は「very 'eavy, very 'umble」、とてもheavyでとてもhumble(質素)な、となってますが、humbleは(卑しい)という感覚なのか、そのへんよくわかりません。
何はともあれ、一発目からヒープの代表曲ともいえる「ジプシー」。いや重い、まさにヘビーです。「ウォーキング~」も単調なハードロックかと思いきや、味わい深い曲です。そして誰かのカバー曲「カム~」はバイロンのボーカルで切々と。「ルーシー~」は手抜き?ブルースは好きぢゃないので。その点US版がこれの代わりに2ndアルバムの「肉食鳥」を入れたのは正解かと。但しそうすると2ndの一曲目からカブるしな~(US版の一曲目はまた別の曲に差し替えてます)。
B面はドラマティックな「ドリーム~」からハードな「リアル~」、ヘビーコーラスな「アイル~」、やっぱデビッドバイロンは良い声だと思う「ウェイク~」で締めくくり。
ちなみに、バイロンとDパープルのイアンギランとどっちが高い声が出るか、当時は熱く議論が交わされました(ごく一部で)。
ユーライア・ヒープ / ファースト (1970)
URIAH HEEP / very 'eavy, very 'umble
A面
1 ジプシー (6:37)
2 ウォーキング・イン・ユア・シャドー (4:32)
3 カム・アウェイ・メリンダ (3:47)
4 ルーシー・ブルース (5:08)
B面
1 ドリームメア (4:39)
2 リアル・ターンド・オン (3:38)
3 アイル・キープ・オン・トライング (5:25)
4 ウェイク・アップ (6:22)
つづく