酒と煙とロック38 (Kクリムゾン/レッド)
かつて三重県で、Dパープルを中心とした完全コピーバンドのライブによく行きました。 私のコピーギタラーとしての原点はここでした。そのバンド名は「レッドゾーン」。
ということで、レッドゾーンに突入した(解散の)危機感というモチーフだったのかどうか、キング・クリムゾンの「レッド」です。
ばってんきつねさんは1期をイチ押しですが、私は2期も捨てがたい。そりゃクリムゾンの中では「クリムゾンキングの宮殿」が誰もが認める歴史的名盤です。ではその次といえば意見が分かれるところですが、第2期最後の「レッド」をあげる人も多いと思います。私も「~宮殿」の次にこれです。
暴力的に始まる表題曲「レッド」はあの「21世紀の精神異常者」をしのぐ凶暴さです。一転、オーボエの穏やかな音色に乗せて歌う「フォーリン~」もアルバム「~宮殿」の「風に語りて」的さわやか情緒かと思いきや、ギターや管楽器の激しい絡みで血圧上昇します。さらに「再び~」ではブラッフォードのチャイナシンバルが衝撃的な狂気ナンバー。
B面は、なんかよくわからん「神の~」の即興がラストナンバーへ導く定位置に。
そして「21世紀~」「エピタフ」「~宮殿」などと肩を並べる超名曲「スターレス」が絶品です。抒情的なメロトロンからフリップ先生の例のギタートーン、そしてウェットンのしみじみボーカル。哀愁が漂うサックスの音色も、後半で激しくうねります。そして怒り狂うウェットンのベースの存在感がスゴいです。
血管ブチ切れて赤い血が飛び散りそうです。
キング・クリムゾン/レッド Red(1974)
A面
1 レッド (6:20)
2 堕落天使 (6:00)
3 再び赤い悪夢 (7:07)
B面
1 神の導き (8:08)
2 スターレス (12:18)
つづく