SMOKE on the ROCK

タバコとロックとすけろく

春とタバコと古本のにほひと

以前、10代の頃に好きになったものが一番という話でした。(2018/1/18)

 

私の場合、味覚はカツカレー、視覚は富士山、聴覚はロック、触覚は内緒でした。そして嗅覚はタバコと言いましたが、実はウソです。

別に10代の喫煙が違法だから前言を撤回するわけではなく、逆に自分で吸わないほうが良い匂いがするのは確かです。その意味では貧乏暮らしの狭い家で親父の吸うタバコのニオイが家中に充満していたので、あながちウソではないと思います。

 

ただ実際に今でも懐かしい思い出に残っているのが古紙の匂いです。中学へ入学する前の春休み、誰かにもらった江戸川乱歩やシャーロックホームズなどの古本を毎日読んでいました。宿題も何もなく開放的な気分で心地よい季節の中、まだロックに触れる前の特に他にすることもないのんびりした日々でした。

ちょうど今の時期、のんびり過ごした時間と結びついて古本の匂いが好きになったのだと思われます。

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そして私の頭の中で、その古紙の匂いと結びついたのがタバコの匂いです。何がどう、という説明は難しいのですが、なんとなく似ている共通のニオイという感覚です。それは火をつける前でもなく、自分が吸っている匂いでもなく、人の吸う煙の匂いやその直後の部屋の匂いのような気がします。

 

まあそんな私でも、喫煙車のエアコンから吹出すヤニのニオイだけはあまり好きではないですけどね。