パイプへの憧れ
何年か前、新幹線の喫煙コーナーでのことです。
そこで先客のお爺さん(私も十分爺ィですが)がパイプをくゆらせていました。そしてその匂いがもう何とも言えずかぐわしくかんばしいのです。それまでまともにパイプの匂いをかいだことがなかったので、よもやこれ程とはとちょとしたショックでした。
以前からそもそも人が吸うタバコの匂いが大好きで、車の中などでは自分が吸わずに人のタバコの匂いを楽しんだりしていました。逆に自分も火をつけるとニオイがよくわからなくなってしまうので、十分に人のタバコの匂いを堪能してから自分も吸うというパターンです。
けどどうしてこんなに良い匂いをクサいと言う人がいるんでしょうね。ほんの数十年前の歌謡曲などでは、タバコは良い匂いの代表格のように扱われていたのに、今ぢゃクサい匂いの代表みたいな言われ方です。まあこれについては日を改めて考えを述べたいと思っています。
で新幹線の時も、ポケットをまさぐってタバコを探すフリをしながら、とりあえずアイホンを見るフリをしてそのお爺さんのパイプの匂いを腹式呼吸しました。けどパイプってなかなか終わらないんですよね。火種を絶やさずゆっくり吸うというのが楽しいらしいです。
私も他の喫煙客がやってきたので、仕方なく自分のタバコにも火をつけましたが。
よぽど時間に余裕がなければパイプには手が出せないと思うのですが、私もいつか悠々自適の老後にはパイプにしたいと夢見る爺ィでした。