小室哲哉さんが訴えたかった事
小室哲哉さん会見への意見がかまびすしいです。
文春が調子こいてるとか、引退するしない、あるいは不倫がどうのとかが重点的に言われているようですが、彼が本当に訴えたかった事は何だったのでしょうか。これらはあくまで結果としての事象で、本質はあえて彼が最後に発言した意味深な言葉にあったと思います。
KEIKOさんの病状が「高次脳機能障害」であるのは発症当時から確信していました。この障害は人によって様々で、周囲から見るとあまりにも不可解なものです。知的障害や精神障害でもなく、一見して普通の人に見えたりしますが、サポートする者にとってこれほどやっかいなものはありません。
一例ですが、顔の左右どちらか半分だけ化粧をするとか、左手に物を持っている時に右手で左ポケットの財布を出そうとする、といった症状のある人がいます。他にも理解できない症例がその人その人で違うし、その障害の程度もそれぞれなので、ひと口に「高次脳機能障害」がどんな障害なのかを伝えることはできません。つまりこの障害はほとんどの人に理解してもらえない、というのが現実です。
そして「介護ストレス」。これこそ経験者にしかわからない苦労です。しかも親の介護なら終りがあるけど、若い妻の介護は恐らく残りの人生すべて、そして一人で生きていけない妻を残して先にいかなければならない不安。
このストレスを軽減する最大の方法が、介護のことを完全に忘れて別のことに没頭することだと思われます。
そしてもう一つの方法は二人以上で介護をすることです。介護を一人で背負い込むのは、体力的にはもちろん、精神的に厳しいものがあります。
しかし一人で介護する場合でも、もしじっくりとグチをきいてくれたり、やさしい慰めの言葉で励ましてくれるよき理解者が常にいると非常に救われます。
一つ目の方法つまり小室さんにとって仕事に没頭する、というのは非常にストレスがかかる創作活動であり、自身の病気などもあって限界を感じていた様子です。
となれば二つ目の方法しか選択肢は残っていません。しかも愛する妻のサポートを同等にしてくれる人はいないでしょうから、今回の状況になるというのは自然な流れだと思います。
そこに男女関係があったかどうか、というのは本質ではありません。本人が無いと言ってるのだからそれでいいじゃないですか。過去の事件や浮名も今回の件と無関係です。
またKEIKOさんがいる家に長時間、とかKEIKOさんの気持ちがとか言うのは全く「介護ストレス」と「高次脳機能障害」を理解できない人です。
そこを少しでもわかってほしい、それこそが小室さんの本音だったはずです。