E線上のMidori

1弦がバチーンと切れました。

最近いちばん太い６弦が切れたのでそれだけを新しいのに交換してあったんですが、まあついでに６本ともぜんぶ交換しときました。

でふと思い出したのが少し前にテレビでもやってた「タングルウッドの奇跡」という昔の出来事。ご存じ天才五嶋みどりさんの有名なエピソードなんですが(五月みどりぢゃないよ）、彼女が14才くらいの時、バーンスタイン指揮のオケでソリストとして演奏中に1弦が切れてしまい、交換したバイオリンもまたすぐに１弦が切れてしまって、最後はいつも使っているのとは違うフルサイズのストラドだかガルネリだか何かを借りてみごとに最後まで弾ききった、というあの話です。

見ていると何がスゴいのか私らにはよくわかりませんが、うまく曲の切れ目まで引っ張って演奏を途切れさせずに手際よくバイオリンを交換し、大観衆の前で14才の少女が何事もなかったように完璧に演奏しきったということなんでしょうね。あのバーンスタインが感激して彼女に抱きつき、泣いて喜びを表しましたが、彼女自身はただ照れくさそうにケロッとしていたのを見るとそのスゴさが納得できます。 まあ彼女にとって、きっとこの出来事は「奇跡」でもなんでもないんだろと思いますが。

で私はというと、もしライブとかやってて弦が切れたりしたら、もうアタフタしまくってたぶんおしっこチビります。まあそこはクラシックと違って楽譜通りに弾く必要がないので、普段から適当にごまかす練習をしとけばいいだけなんでしょうけど、家人いわく私の汚らしい音のギターなんてそもそもライブなんかに出る幕などありませんから、そんな心配は不要でした。