高度成長期とは言え1枚2,000円もするアルバムをホイホイと買えるほど裕福でもなく、また仲間内ではどうしても当時のメジャーバンドの話題になりがちで、なけなしのお小遣いから買うのはどうしてもミュージックライフ人気投票のトップに並んでいる(1)ZEP (2)YES (3)ELP (4)フロイド (5)パープルって感じでした。
そんな中で当時ジャケットだけで盛り上がったのがロキシーミュージックのカントリーライフでした。
しかし銅帝少年たちにとってこのジャケットに手を出すのはなかなかハードルが高く、特に日本では当時メジャーという訳でもなかったので結局スルーしてしまいました。その後勇敢な友人が買ったのでそれを借りて何回かは聴きましたが、カセットデッキなど誰も持ってなかったのでそれっきりでした。そしてそれから何十年も経ってしまった訳ですが、この度なんとばってんきつね師匠よりCDを頂き、初めてじっくりと中身(ジャケットぢゃなくて曲)を鑑賞したワケです。
おぼろげな記憶が呼び覚まされたものの、当時の感性などすっかり失われてしまっているハズなのに、素直に凄くカッコいいと認めざるを得ません。ただ、とんがりマクってた当時のロック小僧達には受入れにくいサウンドだったかも知れません。
しかし一曲目の「ザ・スリル~」から絶妙なアンサンブルとブライアンフェリーの退廃的で洗練された歌声にはすっかり引き込まれてしまいます。特にA4の「アウト~」は導入部のオーボエから始まって、エンディングにかけてのシンセ・ソロがたまりません。
やっぱり大人の味わいという感じの一枚ですね。
ロキシー・ミュージック/カントリー・ライフ
Roxy Music / Country Life (1974)
A面
1 ザ・スリル・オブ・イット・オール (6:24)
2 スリー・アンド・ナイン (4:04)
3 オール・アイ・ウォント・イズ・ユー (2:53)
4 アウト・オブ・ザ・ブルー (4:46)
5 イフ・イット・テイクス・オール・ナイト (3:12)
B面
1 ビター・スウィート (4:50)
2 トリプティック 聖なる3枚の絵 (3:09)
3 カサノヴァ (3:27)
4 ア・リアリー・グッド・タイム (3:45)
5 プレイリー・ローズ (5:12)
つづく